立ちそばめぐり

おいしい立ち食いそば屋さん探しの記録。

淡路町 六文そば 須田町店

立ちそばの聖地の一つ。ネットや書籍によると名店といわれるお店がいくつかあるようで、ゲソ天なら一由そば、舞茸天ならおくとね、ぶ厚いかき揚げなら加賀、きりりとしたつゆに細めんなら文殊、暗黒つゆならそば千…のように、いろいろ得意分野ごとに有名店があるみたい。そんななかでこのお店はオールドスタイルを守るトップランナーのよう。ならばどんなお店か見てみたい。

平日の8時頃の入店。あらかじめネットで確認していたメニューにもとづき、最近はまっているいかゲソ天そばを頼むことに。口頭で注文すると、店員さんがお湯で温めためんをどんぶりに移し、天ぷらを乗せた上からつゆを注いで、最後にねぎをトッピングして完成。

最初につゆをひとくち。色は黒いものの、醤油の風味が勝るあっさりとした味。めんは太くてふかふかのゆでめん。ぼそぼそとした食感だけど、このつゆと合って意外にもおいしく食べ進められる。ゲソ天は大粒にカットされたゲソがごろごろ入っており、味も濃厚で食べごたえあり。揚げ置きながら、衣を噛むとカリッと歯ごたえを感じて、つゆと天ぷらの両方を楽しむことができた。健康上、つゆを残して食べ終わり。

表通りに面していないので人通りは少ないが、お店はつねに満席ぎりぎりくらいのところで客が出入りしている。ある客は店に入るなり「そばで」と発声した。ただちにゆでめんをかごに入れてお湯に投入する店員さん。私はてっきりかけそばを注文したものと思ったが、続けてその客は「ゲソ天となす天」と店員に告げると、店員さんはちょうど温まっためんをどんぶりに盛りつけて、ゲソ天となす天を乗せてつゆを注いで完成。…常連はこんな技を使うのか。昔からの店は、こんなやりとりも興味深い。次回もゲソ天、もしくはソーセージそば。いつまでも営業していてほしい。

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