立ちそばめぐり

おいしい立ち食いそば屋さん探しの記録。

新橋 おくとね

舞茸天そばで有名なお店。坂崎仁紀「そばですよ」にも掲載されているし、イトウエルマ「立ちそばガール!」では13ページにわたって取り上げられている。ずっと気になっていたが、なかなか行く機会がなかった。今回、新橋周辺のお店をめぐっているが、やはりこの店は外せない。

平日の朝8時ころの訪問。場所は新橋駅前ビル1号館地下1階。初めてだとちょっと分かりづらいかも。新橋周辺で働いている人でなければ、この古めかしいビルに足を踏み入れることはないのではないだろうか。さて、昭和の雰囲気ただようビル内を進んでお店に到着。すべて立ち席、10人程度の定員に6人くらいの客でけっこう込み合っている。券売機で舞茸天玉そばのチケットを買って、注文口で渡す。お冷やをくんで、自分の立つスペースを確保していたら、ほどなく完成。

つゆはだしがしっかりきいた味。めんは細くてしゃっきりとして、歯ごたえがある。舞茸天は揚げ置き。細かく割いた舞茸を大きく、平べったくまとめて揚げられている。つゆに浸っていない部分はしんなりしていて味わいもそこそこだけど、つゆに浸って柔らかくなった部分は衣の甘さもあって味わい深い。…それにしても舞茸天はどんどん丼の中に消えていく。天ぷらを楽しむなら急がないと。ただ、つゆに溶けた舞茸はもともとのキノコの歯ごたえがよみがえっていて、これもまたいい。衣か溶けてどろどろになったつゆと一緒にそばを食べて、最後に卵をすすってごちそうさま。

やはり名店。この舞茸天そばももちろんそばだけど、ちょうど「南天」の肉そばのように、ほかのそばとはちょっと違う料理に感じた。かき揚げ、きつね、とろろなど、ほかのお店でも食べられるトッピングももちろんあるけれど、このお店ならやはり舞茸天だろう。クセになりそうな味。だしがしっかりきいているので、うどんでも合うように思った。

食べ終わって地下から新橋駅に向かったところ、お店から汐留地下改札まで徒歩1分くらいで着いた。次に来るときは汐留地下改札からお店に向かうことにしよう。

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