立ちそばめぐり

おいしい立ち食いそば屋さん探しの記録。

椎名町 南天

肉そばで有名なお店。私はそばの具なら天ぷらかわかめ、山菜あたりで、丼やラーメンじゃないのだから肉はないだろうと考えていた。そのため肉そばはちょっと避けていたのだが、坂崎仁紀「ちょっとそばでも」でも東京ソバット団の記事でも南天のことが取り上げられているので、肉がそばにあうのかどうか食べてみることに。

日曜日の午前9時ころの訪問。土日も朝から営業しているのがありがたい。いつもなら初めての店では天ぷらそばだけど、今回は肉そば。10時までは生卵か温玉がサービスでついてくるとのことなので、温玉を追加してもらう。ゆでそばをさっと湯通しして具を盛りつけて完成。

つゆをひとくち…これは普段のそばつゆとは全然違う。何度飲んでもどう形容したらよいか分からない。あえて言うなら、鍋料理のつゆのような味。具の豚肉でだしを取っているのだろうか。めんは平べったいゆでめん。やわらかいがぼそぼそとした感じはない。豚肉は柔らかくてあっさりとした味。一緒にたっぷり乗せられていたねぎとよくあう。肉を食べてそばをすすり、温玉をすすって完食。

そばというより、鍋料理のしめの料理のような食べ物。そば千に行ったときにも思ったけれど、そばという食べ物はどういうものなのか、あらためて考えてしまう。ただ、当初の想像とはちがって肉はそばの具としてアリだということは実感できた。これからはほかの肉そばのお店も試してみよう。

店のカウンターには3〜4人しか立つことしかできないが、外にテーブルが置いてあるし、さらに店の向かい側にはベンチもある。器を片手で持って店の前で文字どおり立ち食いしている人も。最初は店の中のカウンターで食べていたが、ためしに外のテーブルに移って食べてみると、なんとも言えない開放感を感じた。店の外でも食べられる「アウトドアな店」を探してみるのもおもしろいかもしれない。

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