志村坂上 さかうえ

都営三田線志村坂上駅から徒歩1分ほどのところにあるお店。坂崎仁紀氏や東京ソバット団が「いったん閉店したお店をファンが引き継いで再開したお店」として紹介していた。板橋本町「そば谷」もそうだけど、ファンが引き継ぎたくなるようなお店の味はどんな感じか気になったので、行ってみることに。

土曜日の朝8時半より少し前に訪問。開店は8時半のはずなのに、すでにお客さんが3人いた。天玉そばを口頭で注文してお金を自分の前のトレーにおいて、自分のそばができるのを待つ。3分ほど経って、いよいよ自分の番。お湯で温めたゆでめんをどんぶりに盛りつけて玉子を割り入れ、かき揚げを乗せた上からつゆをかけ入れ、ねぎを乗せて完成。

まずはつゆ。あっさりしているけれど、醤油とかつお節のバランスが取れていて絶妙。少し酸味も感じる。めんはゆてめんにしてはめずらしく少し細め。やわらかいけれどスカスカではなく、このつゆにちょうど合う。近所の志村製麺所のものと思っていたけれど、店奥に置かれためん箱はむらめんのものだった。仕入先を変えたのか？揚げおきのかき揚げはふわふわで具がほとんどなく、つゆと一緒に生地を楽しむタイプ。ただ、少し紅生姜が入っていて、アクセントとなっている。つゆと一緒に玉子をすすって食べ終わり。

めんとかき揚げは昔ながらの立ちそばのそれだけど、つゆがとてもおいしくて気に入った。このつゆをもちもち生めんと衣が薄い玉ねぎのかき揚げと合わせたら…などとつい想像してしまう。食べ終わった客と入れ替わりで次のお客が「おはようございます」と言って店にやってくる。そのような常連さんと世間話をする店主。やっぱりみんなこの味が好きなんだろうなあ。注文したあとで気づいたけど、1日限定30食の黒麺というのもあるらしい。次回はその黒麺でわかめかちくわ天でも試そうかな。サバの水煮も食べてみたいけど、あっさりめの具でおいしいつゆを十分楽しんでからにしたい。